いくつになっても、
人は、成長を欲しています。
イラストレーターや漫画家を目指す人は、
日々、画力の向上や、自分のイメージ通りの絵を描けることを目指して、
pixivやTwitterで自分の作品を投稿しながら技術の向上を目指しているし、
仕事に情熱を持っている人は、
より効率的に、よりクライアントの希望を叶えられるように、
自分のスキルアップや、勉強の機会を逃しません。
僕たち演奏者も、
「上手くなりたい」という想いを持ちながら
それぞれの時間で、練習を重ねていきますよね。
誰もが上手くなりたくて、、時間を作って練習しています。
だけど、同じ時間を練習に費やしていても、
人によって、差が生まれる事があります。
それは何故か?
僕は、「イメージ」を持つか持たないかの違いこそが、
そうした差を生み出す原因であると思うんです。
音楽を演奏する上では、
・その曲は、劇のどんな場面で流れそうな演奏だろうか?
・明るい日差しの中、夕闇迫る中、白夜の様な、幻想的な風景の中…。
どんな場面で演奏すると、その曲の雰囲気に合いそうだろうか?
こんな風にイメージを膨らまして演奏する事で
「演奏によって何を表現するか?」が、
より明確になります。
この「イメージする」というのは、
練習して、上手くなるためにも役に立ちます。
つまり、
・憧れのあの演奏者だったら、習っている先生だったら、
この音階を、このロングトーンを、この曲を、どんな風に演奏するだろう?
そうした想像をしてみる事で、
今自分がしている演奏と、理想の演奏にどんな違いがあるのか?
どんな部分を伸ばしていけば、理想の演奏に近づけるのか?
「気づきと発見」を繰り返していくことが出来ます。
こうした気づきや発見があるからこそ、
何をすれば理想の音に近づくのか?
どんな部分を伸ばせば、イメージ通りの演奏が出来るのか?
自分なりの推論が建てられてきます。
そして、推論をしていくからこそ、
練習でトライ&エラーを繰り返して、
段々と「自分なりの正解」に、
より良い演奏に近づいていくことが出来るんですね。
イメージを持つ事と、持たない事で、
気づきや発見がある練習をしているかいないか?という差が出るからこそ、
同じ時間を練習していても、
やみくもな練習と、試行錯誤をしていく練習という違いが生まれ、
その成果に差が出てくるんです。
イメージは、現実の人を真似るだけには留まりません。
人は、様々な音楽を聴いていく事で、
自分はどんな部分に感動したか?どんなフレーズに惚れ込んだか?
自分にとっての最高の演奏のイメージも、自分の中に作り出してゆきます。
そうして、そうした最高の演奏をしているイメージを自分に投影する事で、
自分が最高の演奏者になり切って、練習してみる事だってできます。
もちろん、
自分のイメージ=世界最高の演奏と言う訳ではありません。
人の数だけ、感性があり、好みが分かれるのですから、
自分の最良の演奏のイメージが、
他の人にとって最良であるとは限りません。
しかし、本番の舞台は、
他人のイメージではなく、自分のイメージを表現していく場なのですから、
自分のイメージがどう受け取られるかは別問題であり、
自分は自分として、
最良の演奏が出来るように
自分を整えていけば良いのです。
やみくも、がむしゃらに練習していても、
ただ疲れてしまうだけで、思ったように上手くはならないのは、
イメージを持つか持たないかの違いに、原因があるんですね。
ぜひ1度、
「最高、最良の演奏をしている自分」を想像してみて、
そんな自分は、目の前の基礎練や曲を、
どんな風に音を出しているのか?
想像の翼を広げてみて下さい。
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