管楽器は上吹き、下吹きというように
自分の得意な音域、
やりたい音域が分かれるものです。
その中で、低音域って
中々音が出しにくいと悩む方も
おられるかもしれません。
今回は、低音域を吹くのに役立つ
3つのアイデアをご紹介します
❙ 低音域はどの辺の音?
低音域ってどの辺の事でしょう?
解釈は人によって分かれると思いますが
僕は以下の部分が低音域になるのでは?
と思っています。
(僕はホルン奏者なので
inFの譜面で見た場合の話です。)
もちろん人によって違うでしょうが
このあたりから下の音域を吹くとき
中音域、高音域とは違ってくる点があります
それは、
演奏するときのアパチュアが変わったり
(唇を開ける、Oの形にしながら吹いているなど)
ブレスの出し方のイメージが変わってくる
という点です。
❙ なぜこういう動きになる?
なぜこういう動きが起きてるのかというと
これももちろん
人によって感じ方、とらえ方が異なりますが
低音を吹くときの唇の振動と
空気の出し方のイメージが
高音域とは違うものになるからです。
振動の質を変えるために
アパチュアを変えたり、
より太く、多い量の空気を出そうする
息の出し方のイメージになるんですね。
この時、低音域を演奏しづらいという
やりがちな事、それは
・フレーズの低音と低音の間で
カンニングブレスを取っていたり
・下あごを動かす、アパチュアを開く動きの時
のどや気管の辺りに力を入れてたり
・低音の音を外さないために
PPで音を出し始めるために
ゆっくり息を吹き込んでいたり
などではないかな?
と感じています。
❙ 低音と低音の間でブレスは避けるべき?
楽器によって音域は異なりますが
1つ共通しているのは
低音域の発音と
普段音を出している中音域の
発音方法が異なる
という点です。
なので、
特別に低音から発音することに
慣れていない。
普段そういう練習をしていない、
というのであれば、やはり演奏で
いきなりそれをやるのは難しいです。
もちろん、
練習しなければならないという
意味ではありません。
人によって時間の都合はまちまち
楽器を吹ける時間も違うものです。
それはそれぞれ都合がありますよね。
低音域から音を出すというのは
やはり慣れが必要です。
まして低音のフレーズの間で
カンニングブレスをして、
すぐに低音を発音するのは難しいもの
あえて難しい事をしなくても
フレーズのブレスの位置
どこら辺まで吹き切ってしまった方がいいか
自分がやりやすいように見直してみるだけでも
低音域での
演奏のやりやすさは変わります
❙ やらなくていい力に気が付く
アパチュアを動かす
唇のあたりを動かすというのは
繊細な動きの1つです
やりがちなのは
口の中を開けたり
アパチュアを開けようとしたりする時
のどや舌に力が入っていたり
なぜか首のあたりに力が入ったり
することです。
なぜこんなことが起きるのかというと
下あごを動かす筋肉や
舌を動かす筋肉は
顔の部分だけじゃなく
首や胸の少し上の方まで
関わっていて、
筋肉が密集しているためです。
このため、顎を動かすという
1つの動きでも
クセとして他の筋肉も一緒に動かしていて
結果それが力みを引き起こすような
実はやらなくていい動きも起きている
場合があるんですね。
でも、この筋肉1つ1つを、
意識して動かすのは大変です。
なのでシンプルにしてみます
演奏中の自分の口腔内や
舌の動き、力を入れてるかどうかに
注目、観察してみて、
力が入っていたそれを止める。
これだけです。
人間は意識の通りに動くことが出来るので
ただ止める、という意識の仕方でも
動きを止めることが出来ます。
その時、さらにどのあたりの動きを
やめるのかと考えれば、
さらに精度が上がります。
そのための観察です。
❙ 時には思い切りも必要
低音から音を始める、
例えば
このあたりの音域から発音するって、
楽器によってはなかなか大変です。
まして、PやPPみたいに
静かな、ひそやかな音で始める場合の
この不安、よくわかります。
でも、低音域にはブレスが必要です。
音を外してしまうかもしれないし
もしかしたら
大きな音が出てしまうかもしれないけど
最初の1音を出すために
勇気をもって
息を送り込む必要があります。
そんなときのために役立つ考え方、
それは
音を外す、ミスをしても大丈夫と
自分に許してあげる事と
fpのようなニュアンスで
出だしの音を発音するテクニックです。
音を外すことを過度に恐れていると
最初の1息はなかなか出せません。
自分に対してミスの可能性もあっていいと
許してあげる事が、最初の1息を出す
きっかけになります
もう1つ、低音の発音するときは
ニュアンスとしてfpのような吹き方を意識すると
人によって
音の出だしがやりやすい場合があります。
もちろんやりすぎれば
音楽の雰囲気が壊れるので、
自分の中で
「ppでのpf mfでのpf」というように、
発音のイメージを作っておくのが
良いと思います。
❙ おわりに
いかがでしょうか?
低音域は
高音域と同じようにチャレンジし甲斐のあるもの
確かに低音でのソロは少なく、
目立たないパートと思われがちですが
アンサンブルやハーモニーを支える中心として
低音は大事なパートです。
また今後も研究してみて、
良いものがあればご紹介していきます。
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