管楽器の演奏で、たまーに「これはムズイ・・・。」と思うような早いパッセージが出てきます。
今回は、その早いパッセージを演奏するためのシンプルな練習方法を紹介します。
速いパッセージって、中々演奏が難しいと思います。歌うようなフレーズとは違って、管楽器は普段やらないような指の速さで楽器を操作したり、次から次に音が変わっていくんだから、演奏していて何が何だか分からなくなってしまいます。これを出来るようにするためのシンプルなやり方。それは
「フレーズがイメージできる(歌える)速度までテンポを落として演奏してみて、だんだんとテンポを上げていく」やり方です。
そもそも、なんで早いパッセージが演奏しにくくなるかというと、個人的にはテンポやスピードを重視しすぎて音をすっ飛ばし、中の音を歌えていない状態になるから。だと思います。
音楽を演奏するには「音がどの音程なのか?」や「どういう音と音の跳躍なんだろう?」という事をイメージしたり歌う必要があります、よく呼ばれるのは「音を狙う」という言い方をしますがパッセージが早くなれば早くなるほど、大抵の場合歌う事、音をイメージする事より指を動かす事を優先してしまいがちなのです。
なので、まず歌うこと、音をイメージする事をもう一度確認するため、ゆっくりのテンポからはじめるとやりやすくなります。
そしてもう一点、ゆっくりのテンポから始めた方が良い理由。それは指の筋肉のこわばりをほどいていく為でもあります。
管楽器で、早く吹こうとすれば早く吹こうとするほど指の方に力がかかってしまいがちになりませんか?なぜかというと、早く動かすために指の運動に神経を集中させるからです。そして慣れてないものを急に動かそうとすると無理がかかるように、急に指を早く動かそうとすると力がかかってしまうのです。
このこわばりがある場合、それは逆に指の働きを妨げる事にもなります。
で、そういう時に「脱力して」とか「力を入れず、自然に」という言葉を指にかけてあげるのもアリですが、それは結局指の運動について意識を集中している事になり、最初に言ったフレーズのイメージ、音を歌うといった事から離れていく場合もあります。
なので、だんだん慣らしながら意識せず自然に指が動くようにしていくためにも、最初にお伝えしたやり方を一番シンプルで、やり易い方法として紹介したいと思います。
これらの練習も、目的は本番の舞台で無理なく演奏するための練習なので、気に入られた方はぜひお試しください。
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