クラシック奏者が経験した、ジャムセッションの魅力

今回はいままでとちょっと内容が変わっていて、今までクラシック奏者として活動してきた僕が、ジャムセッションのどんなところに魅力を感じるのか、どういう文化の違いがあるのか、そして、共通しているものは何かについて書こうと思います。

さて、僕は今までクラシックで、古典的な作品や近代にいたるまでの素晴らしい作品を演奏できる機会に恵まれ、それだけでなく吹奏楽や映画音楽、アニメ音楽なども演奏させてもらえたことがありました。

そこに共通している事、それは「作曲者や編曲者の方がいて、その方々が思い描いた音楽を形とした譜面がある」という点です。

これはつまり、形の決まっている音楽があり、それを演奏という形で表現している事になります。外国語で書かれていて、そのままでは知らない人には何が書いてあるかわからない本を、誰でも分かる言葉、伝わる言葉に翻訳しなおす翻訳者が演奏者だとをイメージしてもらえたらわかりやすいかもしれません。ある意味「譜面文化」ともいえます。

 

演奏者としてかかわる時、この点の何が魅力なんだろう?それは自分の知らなかったすばらしい音楽に出会えて、その音楽のファンになり、しかもそれが演奏できるチャンスに恵まれているところだと思っています。

そして、アンサンブルやオケ、吹奏楽なら、自分以外のの音がたくさん重なって、とても多彩な表現の中で演奏できる、音楽の世界を味わいながら演奏出来るという部分も魅力的になります。

音楽の世界に演奏者が感動したり、良いものだと思うからこそ、そこに聴衆の方々を招待したくて、共感してもらいたくて本番で演奏するのです。

 

一方で、ジャムセッションとは何が魅力的なのか?それは、ジャムセッションが音楽コミュニケーションであるという点です。

セッションで演奏しているメンバーと演奏しながら合いの手を求められたり、それに相手が気付いてくれて乗ってきてくれたり。もちろん会場で聴いてるお客さんともそれが出来ます。

この一体感こそが、ジャムセッションの魅力だと感じています。そしてそれは、ある意味筋道が決まっているクラシック音楽とは違う一体感です。クラシックの中にも対旋律や伴奏の様な様々な音楽コミュニケーションはありますが、それはストーリーを語る上で意図されたコミュニケーションで、それはそれで素晴らしいのですが、セッションのそれとは少し違います。

セッションでは相手とのコミュニケーションを図るためのアドリブが必要になるからです。

相手がが上手く乗ってこれるようにようにフレーズを繰り返したり、アイコンタクトや手振りで演奏しながら相手にメロディーを渡したり、あるいは日本なら音頭っぽい旋律を奏でて、演奏してるメンバーも会場にいるお客さんも皆笑いながら合いの手をとれるようにしてみたり!

また、とてもシンプルにドとレの二音だけでも音楽コミュニケ―ションが取れるという点もセッションにはあります。こちらがドとレでリズムを作って相手に渡して、相手がそれを受け取ってまたこちらに返してくれて、それが遊びながらずっと続けられる。音楽的な展開がなくとも、相手と演奏で一体となれるのです。

難しいことを要求されるのではなく、その時その時で自分に出来る事の中からやりたいことをやるのがアドリブであり、そしてお互い合わせようとするだけで、どんなシンプルなものでも、少しぐらい上手く伝わらなくても演奏しながら音楽コミュニケーションが取り合える、一体となれるのがジャムセッションの魅力的なのだと感じます。

 

そして、ここからは全くの私見になりますが、僕はこの一見全くタイプの異なる2つにも共通しているものがあると思っています。

 

それは音楽の持つ根底にあるもの=「肯定」です。

 

 

クラシカルの悲劇的な音楽でも、喜劇的な音楽でも。攻撃的な音楽でも、安らぎのある音楽でも。荘厳な音楽でも、軽快さやクスッと笑ってしまうような面白い音楽でも。

それらは誰かを攻撃したり否定するものではなく、その旋律を奏でることで生まれる感情や気持ちを演奏者を含めその場にいる全員、聴いている全員で共に分かち合うためにあるものであり。

 

ジャムセッションの持つ音楽コミュニケーションでの一体感も。

相手を受け入れ、自分もまた相手に受け入れてもらい、技術、技量など関係なくコミュニケーションを取りながらお互い共に音楽を楽しむためのものであり。

 

どちらも自分も相手も肯定し、お互い相手がそこにいることを認めて、共になにかしよう、感じようとすることが出来る。

それが音楽であると僕は信じています。

だから、クラシックに代表される譜面文化もジャムセッションの文化も、優劣はなくただやり方が違うだけなのです。

 

 

僕はクラシックでの演奏が好きです。まだ見ぬ作品に出会うのも、昔演奏して感動した旋律にもう一度出会うのも好きです。そして、技術的にも音楽的にも上には上がいるけれども、自分に出来る中でより良く音楽を演奏したいし、その表現の中で感じたものを色々な人と分かち合いたいです。だからクラシックは続けるでしょう。

ただ、音楽の持つ「肯定」を誰かと分かち合う時、譜面文化でのやり方だけじゃなくジャムセッションの様な、楽器が初めての人でも、久しぶりの人でもやり続けている人でも。どんな人とでも技術や技量に関係なく音楽コミュニケーションが取れるやり方もやってみたいのです。

そしてそれはまだまだ管楽器では少ないかもしれないし、僕が知らないだけかもしれません。でも今出来る事として、そういうやり方がこれから増やせるような活動をしてゆこうと思います。

 

 

 

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