ソーシャル⑪ 音を尋ねる~楽器に尋ねる編~

[音を尋ねる~楽器に尋ねる編~] 今回は楽器に尋ねるというやり方をお話しします…。といっても、楽器に話しかけたり聞こえない声を聴くといったものではありません。

演奏者が舞台に立つとき、共通していることが1つあります。それは「それぞれが演奏したい楽器を持って舞台に立つ」という点です。
声楽なら声帯を、ピアニストならピアノを、ホルン奏者ならホルンを。改めて言うまでもなく、当たり前の話ですよね(^^;)

ではその時、自分と楽器との関係性はどうなっているでしょうか?それが、楽器に音を尋ねるという事の肝です。


例えば吹奏楽での本番の日というのは、本番の演奏だけでも2時間弱、リハも当日にやるとしたらかるく倍の時間は吹くことになるわけです。その長い時間を共にする楽器との関係性、お互い反発するよりも、この楽器でどうやったら楽に音が出せるのか、最もがんばらずに吹くと、この楽器はどんな音がするのか。もしそれを知っていれば、より楽に吹いて頑張りすぎず、体力的な心配も少なくなると思います。

普段の練習の中で、どんな風に吹いたら楽器がどのような反応になるのか、楽器に尋ねるように色々な吹き方を実験してみたり探求しておくというのは演奏の場面で役に立つと思います。(例えば自分の1番楽で、全く力のいらない吹き方をしてみると楽器はどう音が鳴るか等)

そして、本番では普段と違う心情や、ソワソワして不安だったり、あるいはワクワクして楽しみだったりすることもあるでしょうから、その状態での関係性はどうなるのかも確かめてみるのもいいと思います。

大事なのは普段通りに吹こうとする事ではなく、その時その時に応じて自分と楽器が良い関係が築け、自分のしたい演奏に楽器が助けてくれるような奏法を選択することだと思います。

楽器は国やメーカーによって性格=音の出方や音質も違います。自分の楽器がどんな風に音が出せるのか、吹き方を変えるとどんな風に音が変わるかを知るというのは、人との関係を作っていくのにも似ていて、自分のやりたい事ばかりではなく、楽器の反応も気にすれば、最初は衝突があってもそのうち良い関係が築けます。

そして演奏の場所で常にともにいるような長い付き合いにもなるので、いい関係を作れればそれだけ演奏を助けてくれるという事もあると思います。

楽器を演奏しつづける限りずっと関係性の探求は続きます。一番近い友人が大事な場で味方になってくれるみたいに、楽器の反応も気にしてあげるのは良い関係を築く一歩になるのではないでしょうか?

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